Yahoo!チャイナモールとタオジャパンであなたも社長に?!

2010/7/16 Friday
TT上海特派員 大西亘
上海と日本の距離は日々近くなっている。上海は万博も開催中で日本から大勢の旅行者が訪れているし、日本の観光地でも多くの中国人旅行者を目にする。7月からは日本行きのビザ発給要件も富裕層から中間層まで緩和するとのこと。ついこの間まで、こっちの友人から「日本に行きたいけど、ビザが大変なんだ」と、いつも聞かされていただけに、嬉しい改善である。

ヒトが動けばモノも動くというわけで、日本のヤフーと中国のタオバオが、ネット通販を相互接続し、それぞれのサイト内に「Yahoo! チャイナモール」「陶日本(タオジャパン)」を開設した。日本と中国の消費者が、お互いのサイトで商品を購入できる新サービスである。ヤフー会長の孫正義ソフトバンク社長によると「ヤフーとタオバオの顧客数を合計すると約2億5000万人。世界最大のイーコマース市場となる」そうだ。

低価格な中国製品と高品質な日本製品。低価格を求める日本人と高品質を求める中国のニューリッチ。 ニーズとサプライが明確な日中市場で、ようやく そのプラットフォームの整備が一歩また進んだといったところだろうか。ただ、 関税や送料がまだまだ高いというハード面での課題はあるし、コンテンツやサービスといったソフトの面でも、中国のタオバオではびこっている偽物商品の流出をどこまで抑えられるかという問題もある。

もはや日本と中国の経済は切っても切れない関係にあり、これからは政府や企業間だけでなく、もっと個人と個人で直接やり取りをする時代である。中国は皆が皆、何らかの老板(ラオバン=社長)になりたいと夢に抱いている国民性で、イーコマースはそんな彼らにもってこいの生業である。 問題はあるにせよ環境は整いつつある。むしろ、中国では問題のないビジネスの方が少ないわけで、皆、政府の助けなんか持っていないのだ。 ここでは、政府も個人同様だから。日本人もこれをチャンスに、これからはどれだけ図太く既存のハードを使いこなせるか、日本人の老板ぶりが見物である。